親の雑誌ブログ

「親の雑誌」の「価格は語る」~値上げに込められた創刊メンバーの思い~

日経新聞電子版(2019年2月14日付)で、自分史作成サービス「親の雑誌」を取り上げていただきました。「価格は語る」という連載コラムの中で、「親の雑誌」のサービス内容や価格の意味についてご紹介いただいています。
(リンク:日経新聞電子版「価格は語る」

さまざまな製品やサービスの「値段の変化」に着目し、価格を切り口に開発者の思いや商品開発の背景に迫る記事の中で、今回は「親の雑誌」の価格の背景やその意味を分析してくださいました。取材にはお客様にもご協力いただき、「親の雑誌」を作った感想もお話しいただいています。 今回は、社長の神山と共に「親の雑誌」を創った早川が、記事だけでは伝えきれなかった価格に込めた思いを語ります。

自分史の画像

すべての人生に価値があり、人生を見える形にすることに価値がある

株式会社こころみ 代表取締役 神山晃男

こころみ代表神山の写真

日経新聞さんに記事を書いてもらいました!「親の雑誌」の価格には、私たちの思いや理念がこもっています。今回この部分にフォーカスしていただけたのは、とてもうれしく光栄なことです。

「親の雑誌」の価格を改定、値上げを行った際には、日経新聞さんの記事にあるように、本当に悩みました。これで売り上げが落ちたらどうしよう。検討中の方が制作を断念することにならないか。お父様の分を作って次はお母様のを、と考えている方への裏切りになるのではないか。そして、価格を上げることで経済的に余裕のある方にしか届かないものになってしまわないか。

それでも踏み切ったのは、ここで値段を変えなければ、「サービス水準を向上させず、現状のままでいい」という発想になってしまうのではと考えたことがありました。そこから「いいものをいい価格で作り、それに見合う価値を感じていただこう」という掛け声のもと、サービスの内容をすべて見直しました。その結果が、ユーザー体験にひもづいて生まれたコンシェルジュサービスであり、紙質や文字サイズの変更だったと考えています。そしてこの価格改定は、私たちのベースに「聞き上手」という付加価値に対する揺るぎない自信があったからこそできたのだと、今振り返って思います。

私たちが提供したいのは、本来誰もが持つ「人生の価値」を見える形にすること。形になった「親の雑誌」を読んだ親御さんやお子様が、自分や家族が代替不可能な価値を持っていることを実感すること。価格改定の結果、私たちがお客様に提供したい価値が明確になり、「聞き上手」としてお客様に接する時間を増やせたことで、自信を持って作品を作らせていただけるようになったと実感しています。

私たちはサービス提供者という立場ではありますが、いつもお客様から学ばせていただき、勇気をいただき、温かい気持ちも分けていただいて、ありがたい仕事をさせていただいていると日々感じています。そうしたご恩に応えられるだけのサービスを、今後も充実させていきたい。今回日経新聞さんに取り上げていただき、この思いを新たにしています。

「親に自分史をプレゼントする」「自分の半生を文章にする」ということが、日本の社会ではまだまだ一般的になっているとは思えません。しかし、私たちは「すべての人生に価値があり、人生を見える形にすることに価値がある」と考えています。

自分のことを振り返り、文章で残す。家族からのプレゼントとして、そういう機会を提供する。「親の雑誌」を通じて、そんなことが当たり前になる世の中にしたいと考えています。

親御さんを思うご家族に寄り添うサービスでありたい

株式会社こころみ 取締役 早川次郎

こころみ取締役早川の写真

こころみは、「聞き上手」の会社として高齢者向けの会話による見守りサービスで事業を開始しました。電話で聞く親御さんたちの人生エピソードが実に面白く、また貴重だと感じ、自分たちが聞いて終わりにするのはもったいないという思いからスタートしたのが、「親の雑誌」です。

商品化に向けては、試行錯誤の連続でした。当初は、「親の雑誌」のような親向け・インタビュー主体・雑誌タイプの自分史は存在せず、市場は良くも悪くも白紙の状態。作ったところで果たして売れるかは分からず、また、一体いくらなら受け入れられるかも皆目見当がつかない状況でした。その意味で、当初の金額は商品価値や市場性を世に問うためのお試し価格だったのです。

ところが、そんな不安を払しょくするかのように発売直後から数々のメディアに取り上げていただき、それをきっかけにたくさんの問合せやお申し込みをいただいて、多くの方が求めているサービスなのだという確信に至りました。

予想を超える多くのご注文をいただいたことで、そこからも試行錯誤が続きました。制作体制を整え、品質の向上を図りながら、お客様との会話も大切にしたい。しかし、時間と人員の制約という現実もあります。当初の考えでは、たくさん作成する中でフォーマットがより洗練され、制作経験が増えるほど安定的に作成できると考えておりました。お客様との応対、ご要望への対応、取材方法、編集方法など、いくつかのパターンができていく中で、価格設定に合う工程や費用にしていけると考えていたのです。

ところが、そこは見込み違いでした。100人いらっしゃれば、100通りの人生があり、100通りのご希望、100通りのご状況があったのです。取材の日程調整から写真の選び方、記事にしたい内容など、お客様によって状況は異なります。さらに、「一度しか作らないものだからいいものにしたい」「せっかくだから、できるだけこだわりたい」というお声や、完成後には「雑誌の中身は良いが、紙質がペラペラで残念だ」といったご意見も多くいただきました。

そこで、改めて価格と品質について考えました。現状の価格を維持することも考えましたが、家族の思いを残したい、親子の絆を深めたいという思いからできたのが「親の雑誌」です。議論を重ね、「お客様のご要望に応えて、最高に価値のあるものを作ろう」という方向性に定まりました。価格を上げることで、資料請求時からお申し込み、取材、原稿作成、完成品をお届けするまでの全工程を見直し、私たちができる最高のホスピタリティが詰まった新たな「親の雑誌」を新価格で提供することができました。結果として多くの方に喜んでいただける商品になり、私たちも自信を持ってお客様にご提供できるようになったのです。

「親の雑誌」は、自分史という出来上がりの「モノ」だけではなく、自分史を作る過程を楽しんでもらいたい、その中で家族のコミュニケーションを深めてもらいたいという思いがこもった「コト」商品でもあります。サービスを進めていく中で、よりその思いを強くしておりました。「親が取材前に緊張してるんだけど、どうしたらいいか」「恥ずかしいと言って、作るのを遠慮していて困っている」「写真が足りないけど、雑誌は作れますか」「米寿のタイミングに渡したいんだけど、間に合いますか」といったお問合せやご相談を多く受けてきました。相談や質問の多さは、親御さんのことを大事にしたいというご家族の気持ちの表れです。そして、親の自分史を作るのは、お客様にとっては初めての体験なのです。

そうしたお客様の思いを受け止めて対応を続けてきた私たちのもとに、お客様から1通のメールが届きました。
「両親にも雑誌が届いたことを電話で伝えましたら、大変喜んでおりました。こころみさんからのメールはいつも心温まるお言葉で、大変うれしく思います。やはりお人柄でしょうか、心にしみます。これからも、1人でも多くの方々を幸せな気持ちにしてあげてください」

より多くの方に安心して「親の雑誌」を作っていただきたい、親御さんを思うご家族に寄り添うサービスでありたい、そんな気持ちを込めてコンシェルジュサービスは誕生しました。価格改定(値上げ)の中には、形には残らないものの、このような価値も込めさせていただいています。

今回日経新聞さんから自分史の価格について問合せがあったときには、正直「過去の値上げの意味や思いがしっかりと伝わるだろうか」という不安がよぎりました。しかし、今回の記事では「親の雑誌」の価値が伝わる内容になっていて、本当にうれしく思いました。これも、取材に協力くださったお客様のおかげです。

自分史を読む女性

※日経新聞の取材にご協力いただいたお客様

最後に

最後までお付き合いいただきありがとうございました。記事には収まりきらなかった神山・早川の熱い気持ちを感じていただけたら幸いです。自分史作成サービス「親の雑誌」のスタッフ一同、これからもお客様の気持ちに寄り添い、大切な親御さんの人生を形にする、最高の1冊作りを目指してまいります。

改めまして、取材にご協力いただいた石井様・松島様に心より御礼申し上げます。そして、私たちの思いを理解し記事化してくださった日本経済新聞社の岡森記者に感謝いたします。

投稿日:2019年02月15日