飼い主が”ペット”に話しかけてしまう理由とは?「聞き上手」における傾聴と関心・共感と受容
カテゴリー:ブログ
投稿日:2022年02月09日(最終更新:2022年06月21)
飼い主が”ペット”に話しかけてしまう理由と「聞き上手」
私の家には、茶トラとサバトラの2匹の猫がいます。
リビングでくつろいでいると、絶妙な距離を保ちながら2匹の猫が私を見つめてくることがよくあります。まるで、話を聞かせてくれるのを待っているかのように、座り込んだままじっと動きません。そんなときは、つい呼びかけたり、今日の出来事を話したりしてしまいます。
以前、こんな記事を目にしました。
「イギリスで約2000人の犬の飼い主を対象とした調査が実施され、8割が親しい人間よりも犬の方が良い相談相手だと考えていることが明らかになった。」
飼い主にとって犬は『聞き上手』なのかもしれませんね。
“ペット”は聞き上手!?
ペットと一緒に生活をしている方なら「動物に話しかける」という行動が自然で当たり前のように思えるのではないでしょうか?
では、なぜ私たちは彼らに話しかけるのでしょうか?
■話し手が持つ欲求とは?
誰かに話を聞いてほしいとき、こんなふうに思いませんか?
・個人として認められたい
・感情を表に出したい
・共感してほしい
・受け止めてほしい
このような欲求は誰にでもあるものです。
そして、安心して話せて最後まで話を聞いてくれる、そんな『聞き上手』に話を聞いてほしいと多くの人は思うはずです。
■傾聴とは?
みなさんは『傾聴』という言葉を聞いたことがありますか?
傾聴とは、相手の話を、相手に関心を持ち、相手の気持ちに共感し、相手を受容しながら聞くことです。一つ一つ見ていきましょう。
関心
相手により深く関わろうとする姿勢のこと。
相手の心に寄り添うには、相手をよく知る必要がありますよね。
共感
相手の思いや考えなどを共に感じようとする姿勢のこと。
最初から分かることが大切なのではなく、分かろうとしつづけることが大切です。
受容
相手のありのままを受けとめようとする姿勢のこと。
相手の言葉や感情を否定したり評価したりしない、安心感を持ってもらうことが大切です。
簡単そうだな、と思う方もいるかもしれません。でも実は難しいんです。
例えば、日常の会話をイメージしてみてください。
相手の話に応じて自分の意見を言ったり、悩んでいる友達にアドバイスをしてあげたい、と思ってしまう方も多いのではないでしょうか?
■”ペット”に話しかけてしまう理由
一方で、ペットはどうでしょうか?
飼い主に関心を持ち、共感し、受容しながら話を聞いてくれている、そんな気がしませんか?もちろん、実際には何を言っているのかも、話している内容も理解していないはずです。
でも、飼い主の話を否定することなく黙って聞き、ありのままを受け入れてくれているような気がしますし、聴いてくれているという安心感さえも与えてくれますよね。
飼い主はペットに話しかけることで、自己肯定感を満たし、精神的な落ち着きを得て、客観的に自分を見つめる、そんな体験をしているのかもしれませんね。
2022年2月22日は「スーパー猫の日」。
いつも黙って私の話を聞いてくれている2匹の猫たちに、日頃の感謝を込めてお祝いをしようと思います。
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