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親の雑誌ブログ

生成AIに聞く「高齢の親を持つ子の悩み」|運転免許返納までの話し合い術

カテゴリー:ブログ

投稿日:2024年12月03日(最終更新:2024年12月04)

免許返納話し合い術

「親の運転がそろそろ不安……免許を返納してほしいけど、親の移動手段がなくなってしまうし、親は『まだ大丈夫』って言うし。どうやって伝えたらいいんだろう」

まさに今、私がその悩みを抱えています。このような、「親に聞きたいけど聞きにくいこと」「伝えてみたけどはぐらかされてしまったこと」「伝えたら機嫌を損ねてしまったこと」……そんな物事について「生成AI」に尋ねてみることにしました。

生成AIとは、インターネット上の本や記事、百科事典みたいな公開されている情報をたくさん読んで、言葉のルールやパターンを覚え、その内容をもとに回答してくれる人工知能システムのひとつです。有名なのはOpenAI社の「ChatGPT(チャットジーピーティー)」で、他にはMicrosoftのCopilot(コパイロット)、GoogleのGemini(ジェミニ)などがあります。

高速で進化する生成AIは親子関係の悩みをどう解決してくれるのでしょうか。生成AIが提案する一般論では答えが出ない悩みかもしれませんが、何かのヒントになればと思い、一緒に考えてもらいました。

今回の悩みは「親の運転免許返納」

子供の悩み

今回、生成AIに聞く悩みを以下に設定しました。この情報を「ChatGPT-4o」に伝えて、回答してもらいます。
なお、「ChatGPT-4o」には親役と子ども役それぞれも担ってもらいます。

この話のテーマ

高齢者の運転免許返納と代替手段の提案。

問題となっている内容

親が車をぶつけることが増えているが、自覚がなく運転を続けている。重大事故のリスクが高まっている状況。

親の気持ち

運転をやめたくない。車がないと自由が制限され、生活が不便になると考えている。

子供の気持ち

親が安全に暮らせるよう免許を返納してほしい。親の気持ちを尊重しつつ、運転以外の選択肢を提案したい。

「親の運転免許返納」シチュエーションでAIに話し合ってもらいました

AI同士の対話

免許返納についての親子AIの会話です。どうやらAIは親の立場を「父」、子の立場を「息子」としたようです。

子AI
(話し方:やわらかく話を始める)
「お父さん、最近よくドライブしてるって聞いて、なんだか懐かしいなと思ってさ。僕が小さいころ、よく一緒に遠出したことを思い出したよ。あのころ、お父さんの運転が本当に頼もしかったな。」

親AI
「お前が小さいころの話か。あのころはよくいろんなところに行ったよな。俺の運転をそんなふうに思ってたなんて、ちょっと嬉しいな。」

子AI
(話し方:ポジティブに導入しつつ最近の話題へ)
「本当に楽しかったよ。お父さんが運転してくれたから、安心してどこにでも行けたしね。でも最近、車の傷が増えてるのを見て、何かあったのかなって気になったんだ。お父さんも忙しいから、ちょっと疲れたりしてるのかな?」

親AI
「ああ、そうだな。この間も駐車場で柱に擦っちゃってさ。でも、まあそれくらいのことはよくあるだろう?気にするほどじゃないと思うんだけどな。」

子AI
(話し方:共感を示しつつ話を広げる)
「そうだね、そういうことは誰にでもあるよね。ただ、ちょっと気になったのは、お父さんが昔みたいに運転を楽しめてるかなってこと。最近、運転が疲れるなって思うこととかある?」

親AI
「うーん、確かに長時間運転すると疲れることは増えたかな。でも、それでも自分で自由に動けるのはありがたいからね。車がないと生活が成り立たないし、まだまだ頑張れると思ってるよ。」

子AI
(話し方:自然な提案にシフト)「そうだね、お父さんが自分で動けるのは本当に大事なことだよね。だけど最近は、地域の交通サービスとか、便利な移動手段が増えてるって聞いてさ。例えば、送迎バスとか、定額タクシーみたいなサービスを試してみるのも面白いんじゃないかな?何かあったときのために、少しだけ試しておくだけでも安心かなって。」

親AI
「そんなの、俺には必要ないだろう。運転できるのにわざわざそういうものを使う必要があるのか?」

子AI
(話し方:前向きな理由付け)
「必要ないかもしれないけど、もし使い方を覚えておけば、もっと自由になると思うんだよ。たとえば、遠くに行きたいときに運転を気にせずにリラックスして出かけられるかもしれないし、お父さんが少し疲れたときでも気軽に頼れる手段があるって、安心じゃないかな?」

親AI
「まあ、そういうのも一理あるかもしれないけど、俺には運転があるからな。自由に動けるのが一番だよ。」

子AI
(話し方:未来の準備として提案)
「確かに、今お父さんが自由に動けてるのは素晴らしいことだよね。でも、もし何かあって急に運転ができなくなったらどうしようって、僕が少し心配になっちゃってさ。だから、今のうちに少しずつ準備しておくのはどうかなって思ったんだ。運転をやめるっていう話じゃなくて、選択肢を増やしておくっていう感じで。」

親AI
「選択肢を増やす、ね…。それなら、少し試してみるのは悪くないかもしれないな。」

子AI
(話し方:免許返納の話題を自然に出す)
「そうだね。そういえば、近所の人で最近免許を返納した人がいるんだけど、すごく安心感があるって言ってたよ。タクシーとか送迎サービスを使うことで、むしろ自由を感じられることがあるみたい。お父さんも、もしその選択肢が自分に合いそうなら、考えてみてもいいかなと思ったんだ。」

親AI
「免許を返納か…。まだそこまで考えたことはなかったけど、そういう生活もあるんだな。」

子AI
(話し方:焦らず、丁寧に進める)
「そうそう。いきなり決めなくていいけど、少しずつ試してみることから始めるのもいいかもね。お父さんのペースで新しい生活の可能性を広げていければいいなって思うよ。僕も、どんな方法があるか一緒に調べるからさ。」

<まとめ>

  • 柔らかい導入:「懐かしい話題」や「運転の楽しさ」を出発点にして、親の心を開く。
  • 現状を優しく共有:車の傷や疲れを取り上げつつ、親を責めずに現状を理解してもらう。
  • 未来への選択肢を提案:「運転をやめる」ではなく、「選択肢を増やす」という前向きな提案を強調。
  • 焦らず進める:免許返納を最初からゴールにしないで、試行錯誤を通じて親に納得してもらうプロセスを重視する。
  • 親の気持ちを尊重:「自由」を奪うのではなく、「新しい自由」を提案する形で進める。

上記シチュエーションを読んでいろいろ思うところはあるかと思います。私も「そんなにうまく『試してみよう』なんて言葉でないだろう」と思いました。

実は最初、AIは一回で説得し終わるような内容を生成してきたのですが、「そんなすんなり説得できるならそもそも悩まない」ことや、「正論であれば人は説得できる」わけではないので、参考にならなかったんです。そこで、AIに「説得は難しいこと」を伝えて生成してもらったのが上のやりとりになります。

最終的に説得に持っていくには?

さて、上記のシチュエーションでは、結局説得には至りませんでした。そこで、「説得は難しい状況で説得に至る」までの流れもAIに考えてもらいました。

親が「絶対に返納したくない」と強く思っている場合、説得までに必要な話し合いの回数や時間は、一度の会話で終わることはほぼありません。むしろ、複数回に分けて、少しずつ親の意識を変えることが現実的です。

以下のような流れで進めることが多いと思われます。


1. 初回の会話(30分~1時間)

  • 親の気持ちを聞き、運転や生活についての不安や不便を理解する。
  • 運転をやめることがテーマではなく、まず「運転以外の選択肢」を試してもらう提案を軽くする。

目標: 親が防御的にならないよう、問題を考えるきっかけを作る。


2. 2~3回目の会話(1~2週間の間隔で、各30分程度)

  • 「最近どうだった?」と親の日常を聞きながら、運転の負担や変化に気づいてもらう。
  • 具体的な代替手段(送迎バス、タクシー定額プランなど)のメリットを実際に試してもらい、ポジティブな経験を増やす。

目標: 親が運転以外の方法も検討できる状態に近づける。


3. 最終的な説得(複数回かけて累計1~2時間以上)

  • 親の生活が大きく変わらないことを保証しつつ、免許返納が「親自身や周りの安全を守るための決断」であることをじっくり説明する。
  • 「免許返納」そのものではなく、「親の安全で安心な生活」をゴールにした話し合いを続ける。

目標: 親が自分の選択として免許返納を決断する。


必要な期間の目安

完全に納得して免許返納に至るまでに、数週間から数ヶ月かかる場合が一般的です。話す時間としては、累計で3~5時間程度が目安ですが、何よりも親が納得するペースに合わせることが重要です。

急に「免許返納」を迫ると反発されるため、少しずつ親の考えを変えながら、最終的には「本人の意思」で決めてもらう形に持っていくのがベストです。

免許返納はAIの力を借りてもまだ難しそう?結局は人間の力?

AIと協力

上記を参考に親と話そうとしてみたところ、「話し合いの場に立たせられない」ので、参考にはなりませんでした。残念ですが、いずれ話し合いの場に立ってくれた時には参考になると思っています。

親と話すときに生成AIにサポートしてもらうのは、異なる視点での説得方法を教えてくれるので、大変有用だと思いました。『親の雑誌』でも「ろみちゃん」(この画面下の「生成AIに相談する」をクリック)という生成AIが親の雑誌サービスのサポートをしてくれています。よかったら話しかけてみてくださいね。

免許返納については国でも対策を考えているようで、政府広報のお役立ち記事「運転が不安になってきたシニアドライバーやそのご家族へ 運転免許証の「自主返納」について考えてみませんか?」や、免許返納すると特典があるという市町村もあります。首都圏では最近「オンデマンドバス」の実証実験をよく見かけます。私が見たオンデマンドバスは相乗りで利用する予約制の交通方式で、決められたルート上なら乗り降り場所を指定できるものです。ただ、それも交通の便がよくない地域の場合は難しいものです。

結局「親の運転免許返納」について正解は出せませんでしたが、上記のAIの生成文が少しでも話し合いのヒントになれば幸いです。それぞれの家庭にそれぞれの悩みがあると思いますが、そんな悩みを今後も生成AIに聞いてみたいと思っています。もし、こんな悩みを聞いてみてほしいという方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただけると嬉しいです。

『親の雑誌』のご紹介

『親の雑誌』のご紹介~親御様の想いと言葉が詰まった、世界に一つの宝物~ 親の雑誌3冊

免許返納について考えたとき感じたのは、親がこれまで家族のために尽くしてくれたことのありがたさです。車でいろいろな場所に連れて行ってくれた思い出、日々の生活の中で見守ってくれた優しさ――それを振り返ると、感謝の気持ちが溢れます。

親のこれまでの人生と「これからの新しい生活」を応援し、感謝の気持ちを形にして伝えたいと思ったときには、『親の雑誌』もご検討ください。『親の雑誌』親の人生や思い出を一冊の雑誌にまとめるサービスです。親がこれまでどんな道を歩んできたのか、家族とどんな時間を過ごしてきたのかを写真や言葉で振り返り、形に残すことができます。例えば、雑誌を見ながら親自身がこれまでの思い出を振り返る時間を楽しんだり、家族や友人と雑誌を通じて会話を弾ませたりすることで、生活がより豊かになるでしょう。

『親の雑誌』は、こんなシーンによくご利用いただいています。

  • 長寿祝い
  • お誕生日祝い
  • 銀婚式・金婚式
  • 退職・退任祝い
  • 日ごろの感謝をこめて

「親の雑誌」だからこそできる経験があります。

  • ・親が担当者と話をするだけで文章が完成します
  • ・親子で写真を選ぶことで、一緒に思い出を振り返ることができます
  • ・完成した「親の雑誌」を嬉しそうに手に取る親の顔を見られます
  • ・親の人生を知り、感謝や尊敬の気持ち家族との繋がりを実感できます
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