親との関係に悩んでいませんか？高齢者の行動の変化と上手なコミュニケーション方法

カテゴリー：ブログ

投稿日：2023年07月08日（最終更新:2023年07月08）

この記事では「高齢者の行動の変化と良好なコミュニケーション方法」について紹介します。

高齢の母と娘高齢者の行動の変化と良好なコミュニケーション方法

個人差はあるものの、高齢者になると体力や判断力の低下などの変化が現れます。話が繰り返されたり冗長になるというような行動の変化もその一つです。親から同じ話を何度も聞いて少し負担を感じている、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、高齢の親との良い関係を築くコミュニケーション方法をご紹介します。

高齢になると、本人が抱える身体的な制約や認知機能の低下により、特徴的な行動が現れることがあります。時には、これらの変化が親と家族のコミュニケーションを困難にしてしまうこともあります。しかし、子どもが高齢の親の行動とその原因を理解することが、上手にコミュニケーションをとるためのヒントになるかもしれません。このブログでは、高齢の親によく見られる行動の変化の特徴と、子どもがとるべき上手なコミュニケーションについて探ってみたいと思います。

高齢者の行動の変化

話し合いをする高齢の父と息子高齢者の行動の変化と良好なコミュニケーション方法
親には、いつまでも若々しく元気に長生きしてもらいたいものですよね。しかし、加齢に伴う身体機能や精神的機能の低下など、加齢によりさまざまな心身の変化が起こります。時にはその変化に戸惑い、親とのコミュニケーションに子が不安やストレスを感じることもあるようです。次の３つは高齢者の行動の変化の一例です。

①同じ話を何度も繰り返す
②怒りっぽさやイライラの増加
③反応が薄い、元気がなさそう

高齢の親との良好なコミュニケーションの築き方

仲の良い3世代家族高齢者の行動の変化と良好なコミュニケーション方法

今までと違った行動を起こす高齢の親にどのような対応をすればよいのか、家族は対応で迷うかもしれません。なぜ高齢の親に行動の変化が現れるのか、そして、どんなコミュニケーションを図れるのか。ここでは、良い関係を築くためのアプローチ法を紹介します。

① 同じ話を何度も繰り返す

高齢者が同じ話を繰り返すのは、認知機能の低下による混乱や忘れっぽさが増したことにより、過去に話したことを忘れてしまっているからだと考えられています。また、以前は当たり前にできていたことができなくなり、その不安から何度も同じ話をすることで自分自身に確信を持ちたいという高齢者もいらっしゃるようです。

親が同じ話をする場合は、相手を非難するのではなく、理解と共感を持って優しく耳を傾けてあげましょう。「さっきも話してくれたね」と思いやりの気持ちを示したり、「同じ話をしてくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えたり、相手を不安にさせないようにしてあげることが大切です。

② 怒りっぽさやイライラの増加

些細なことで突然怒り出したり、イライラしやすくなることも高齢者の行動の変化に現れる特徴です。健康に対する不安が怒りとなる場合や、老いに対する悔しさや悲しみから、感情的になったり思わぬ暴言を吐いたりしてしまうことがあるようです。これは、加齢による脳機能の低下により理性的な判断や対処がうまくできなくなったことが原因ともいわれています。

このような時、家族は親の怒りを一旦受け止め冷静になるまで待ちましょう。その後、親が冷静になったら、何が問題だったのかを話し合ってみましょう。怒りやイライラの背景には何かしらの原因が隠れていることが多く、その原因を理解するために親の話をじっくり聞く姿勢が大切です。

③ 反応が薄い、元気がなさそう

話しかけても以前のようにはっきりした反応がない、笑顔や口数が減り元気がなさそうに見えるという変化も高齢者に現れる特徴です。このように意欲の低下や孤独感がみられる場合は、高齢うつの可能性が考えられるそうです。

引き続き注意深く観察し、サインを見逃さないようにしましょう。また、重症化させない・回復させるために、専門家の助言を求めることを検討しましょう。医師やケアマネージャーなどの専門家は、適切なアドバイスやサポートをしてくれます。各自治体に設置されている地域包括支援センターでは、親にどう接したらよいか苦慮しているという家族に対してのアドバイスも行っているそうです。

高齢の親との良い関係を築くコミュニケーションには、理解と共感、話し合い、専門家の助言など、さまざまなアプローチがあります。良い関係を築くために、子どもが親の加齢による行動の変化を理解し、適切なコミュニケーションをとってみしょう。