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親の雑誌ブログ

『親の雑誌』に“家族インタビュー”を掲載する価値─配偶者や子どもの声が自分史にもたらすもの

カテゴリー:ブログ

投稿日:2025年05月13日(最終更新:2025年05月13)

「自分史」はその人の人生をその人の言葉でまとめた記録――というイメージを持つ方が多いかもしれません。実際弊社が提供している自分史作成サービス『親の雑誌』でも、親御様へインタビューを行い、雑誌形式の自分史としておまとめしています。これまで860件以上のご家族にご利用いただく中で、「親の話を残せてよかった」というお声を多くいただいています。

一方、最近少しずつ増えているのが、「本人だけではなく、配偶者や子どもにもインタビューを行い、その内容も『親の雑誌』に掲載してほしい」というご要望です。例えば、お父様の『親の雑誌』にお母様やお子様から見たお父様のこと、お父様とのエピソードを掲載するというものです。元々『親の雑誌』にはスペシャルプランという主に配偶者向けのご家族ページを設けているプランがあります。自分の自分史を作るのは抵抗があるけれど、配偶者の自分史に関わることならできる。主にそういった女性に向けたプランです。このスペシャルプランのお申込割合も増えてきています。

今回は、家族インタビューを自分史に加える価値について、実際のエピソードや傾向を交えながらご紹介します。家族の物語をもう一段階深く記録したい方や、親御様の人生を「家族の目線」からも形にしたい方のヒントになれば幸いです。

なぜ「家族インタビュー」も掲載するの?

親御様の自分史は、それ自体、かけがえのない記録です。幼少期のこと、仕事での苦労や達成感、家族への思い。親御様の口から語られるエピソードと気持ちは、子どもや孫世代にとって大切な“家族のルーツ”になると思います。

では、そこに配偶者やお子様の視点が加わると、どんな変化が起きるのでしょう?私たちが『親の雑誌』を作るご家族を見て感じたのは、自分史が「一人称視点の記録」から「家族の対話の記録」へと変化しているのではないかということです。親御様の人生を家族の記憶や言葉で補うことで、自分史が“親御様一人の物語”から“家族の物語”へと多面的になるように感じます。なぜそのように感じるのか5つに分けてご紹介します。

1.「家族から見たその人」が言葉として残る

親御様の語る人生は、あくまで“主観”に基づいたものです。しかし、配偶者やお子様にインタビューを行うと、主観では語られないその人が現れます。例えば、ある親御様は「仕事が忙しかったから、子どもとはあまり関わってこられなかった」とお話されていた方がいらっしゃいました。その方の奥様は「お父さんは毎晩、仕事から帰ってくると子どもたちのことを根掘り葉掘り私に聞いてくるんですよ。忙しくても子どもたちのことが気になってしょうがなかったんでしょうね」とおっしゃっていました。こういったお話がでてくると、子どもに関わってこられなかったと話す方への印象が変わってきますよね。

このようなお話は親御様本人からはなかなか聞けないものです。なぜなら、無自覚に行っていることが多いから。ご家族インタビューが加わることで、本人の語らない・語れない面が浮き彫りになります。

2.親御様の「自分」への認識が変わる

みなさんは、ご家族に自分がどんな人として認識されているかのイメージがあるのではないでしょうか。おおむねそのイメージは合っているとは思います。ですが、配偶者やお子様のインタビューを親御様が読むと、「そんなふうに思っていたの?」ということもしばしば起こります。ある親御様からは「妻からこんなに感謝の言葉をもらえるとは思っていなくて、びっくりした」とおっしゃった方もいました。

3.「家族の対話」として残せる

通常の自分史は「主観的なもの」ですが、家族インタビューが加わると、“家族の対話”のような雰囲気が生まれることがあります。

例えば、ある方はインタビューで「私の人生はこれと言って、特徴があるわけではないですよ」と語られていました。ですが、その方のお子様にインタビューしたところ「母は周りの人を気遣い、場を明るくするのが得意なんです。母がいるとパッと場が明るくなるんですよ」とお話されていました。
ひとつの事柄に対して、主観的な記事と客観的な記事が載っていると、まるで紙面上で対話しているような自分史になることがあります。

4.「家族内の記憶のズレ」を知ることができる

家族でも、同じ記憶を持っているとは限りません。むしろ、「自分はこう思っていたけど、親はそう感じていたのか」と、認識の違いに気づくことも多くあります。

自分史にご本人だけではなく、ご家族の言葉も掲載すると、その“認識のズレ”が見えてきます。そしてそれは、家族それぞれの考え方を知るきっかけにもなります。
例えば、あるお父様は「子育てにはほとんど参加していないんです。子どもの運動会もいつも仕事で行けなかった。」と語っていましたが、お子様は「父は忙しい中、わずかな時間だけでも運動会に顔を出してくれました」と話されていました。同じ出来事でも、家族それぞれに違う印象が残っていることがあります。それはどちらが間違いでどちらが正解というわけではなく、それぞれの方がそのように記憶しているということ。またそのように感じたということです。その違いも楽しんでいただけたらなと思うのです。

5.自分史が「家族史」に変わる

最後に、自分史に家族インタビューが加わることで、『親の雑誌』が家族全体の記憶のアーカイブにもなります。

親御様が語った人生に、配偶者やお子様の言葉を付け加える。そうすると、親御様を中心に家族がどう生きてきたのを知ることができる自分史になります。

将来、その雑誌を手に取ったお孫様世代が、「おじいちゃんの人生だけじゃなく、お母さんってそんなこと感じていたんだ」と読むかもしれません。それは、『家族の雑誌』とも呼べるものになるのかなと思います。

 

まとめ:文章でつながる家族


自分史に家族の声を加えることは、“家族のつながり”を言葉にすることでもあります。親御様ご本人だけでなく、配偶者やお子様の視点が加わることで、自分史はより深く、よりあたたかい記録になります。「親のことを残したい」と思ったとき、ぜひご家族の声も一緒に記録してみてください。そこには、これまで気づかなかった“別の家族の物語”が広がっているかもしれません。

オプションのご紹介

親の雑誌』では増刷や取材時のお写真データ、『親の雑誌』PDFデータなど様々なオプションを準備しております。複数名のインタビューをご希望の場合は、オプションより家族インタビューとオリジナル企画ページをお選びください。詳細については、弊社コンシェルジュにご相談ください。