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【年代別】自分史をつくるメリットとは?20代・30代・40代・50代別の効果と活用法

カテゴリー:ブログ

投稿日:2024年12月11日(最終更新:2024年12月11)

人生を振り返り、どんな子ども時代だったか、どんな人と関わってきたのか、どんな仕事をしてきたのかなどをまとめる『自分史』。多くの人には、自分史は高齢の方がつくるというイメージがあると思います。ですが、自分史は高齢者だけがつくるものではありません。20代・30代・40代・50代といった各年代で自分史をつくることで、自身の方向性や価値観を再確認し、人生をより豊かにすることができます。本記事では年代別に、自分史をつくるメリットと効果的な振り返り方をご紹介します。

1.20代で自分史をつくるメリット:“可能性”を見つける

20代は多くの方が就職活動を行う年代です。自分史をつくることは、エントリーシートや面接でのアピールポイントの整理にもつながります。また、既に働いている方であっても、社会にでたばかりで手探りで人生をスタートさせる時期でもあります。初めての就職、初めての一人暮らし、場合によっては初めての結婚や子育てに取り組むこともあります。この年代で自分史をつくるといっても「まだ自分は自分史をつくるような経験はしていない」と感じるかもしれません。しかし20代だからこそ、自分史をつくることで得られるメリットがあります。

まず、自分史をつくる過程で、幼少期から学生時代までの自分の成長や、関わる人が増えていったことに気づくことができます。小学校、中学校、高校、大学時代、何に夢中になり、何を頑張ってきたのか、憧れたことは何か、どんな人たちと関わってきたのか。就職された方であれば、何に悩み、どうやって乗り越えたのか。20代は「これから」の可能性がまだまだ広がっている時期です。その「これから」をより明確にするためには、「これまで」を整理し、自分の強みや弱み、好きなことや得意なこと、嫌いなことや苦手なことを知ることが大事になってきます。

自分史をつくり、振り返ってみることで「自分はなぜこの道に進んだのか」「なぜこの人と親しくなったのか」などを深掘りすることができます。これによって、「今までの自分」を客観的に俯瞰することができ、これからを考えやすくなります。

2.30代で自分史をつくるメリット:キャリアとライフステージを再確認する


30代は、キャリアの方向性が決まる方が多い年代だと思います。一方、結婚・子育てといったライフステージの変化も起こりやすいです。20代の頃のパワーや勢いだけでは乗り越えられないことも増えてくるかもしれません。

こうした時期に自分史をつくるメリットは、自分のキャリアや方向性を再確認できる点です。20代の頃は目の前のことをパワーと勢いでこなしていたとしても、30代になると、仕事にも慣れ「このままでいいのかな?」と見直したくなるタイミングもでてきます。仕事での実績、スキル、働く上での価値観、ワークライフバランス、家庭での役割、など一つ一つのことを見直すことで、「私はこれから何を大切にしたいんだっけ?」が見えてきます。

また、30代は社会において、若手から中堅へと変化する時期でもあります。自分史をつくることで、20代で培ったものを整理できるので整理した中から、求められる新しい役割にどう答えていくか、自分の特性をどのように活かせるかのヒントが得られます。「私は今までの人生をこんなふうに過ごしてきた。これからは、よりこっちの方向に向かっていきたい」という再確認を行うことで、主体的な生き方ができやすくなります。

3.40代で自分史をつくるメリット:“中間地点”での棚卸しと価値観の再確認

40代は人生の折り返し地点と感じる方が多い年代です。キャリアとしては、管理職やリーダーといった立場になる人も多いですし、お子様を持つ方であれば子育てもある程度進んでいるのではないでしょうか。また、親の介護や健康問題といった新たな出来事も起こり始めます。「私は何のために働いているんだろう」「このまま今の働き方を続けていいのかな、他の働き方もあるのでは?」「両親も高齢になってきたし…」「自分の健康は?」――こうした問いを持ちやすい年代です。いわゆるミドルエイジクライシスと呼ばれることもあります。

この時期に自分史をつくることで得られるメリットは、これまでの人生の「棚卸し」を行い、自分の価値観や優先順位を明確にすることです。生まれてから積み上げてきたものが今の自分を形作っています。その積み上げてきたものの中から、自分は何をうれしいと思ったのか、何を成功だと感じ何を失敗だと感じたのか、後悔していることは何かなどを整理し、客観視することで、自分の価値観を知ることができます。そうして「これからどんな人生を送りたいか」「自分にとって優先すべきことは何か」が見えやすくなるのです。

また、自分史をつくる過程で、これまで深く考えずに続けていた慣習や、当たり前だと思っていたことに疑問を持つかもしれません。「自分にとって必要なことかな?」「別のやり方もあるかも?」こうした問いは、40代以降の人生を生きやすくするためのヒントにもなります。

4.50代で自分史をつくるメリット:成熟した視点での総合的な振り返りと次のステージへの展望

50代になると、子育てでは区切りが見えてきたり、仕事でもある程度のキャリアを積んだり、活躍してきたという方も多いでしょう。その一方で、定年やセカンドキャリア、親の介護、自分自身の老後への備えなど、次のステージへの移行が現実味を帯びてきます。

この年代で自分史をつくるメリットは、これまでの人生で培った知恵や経験を、自らの言葉で振り返り整理できる点です。20代、30代、40代と歩んできた自分を再度俯瞰することで、自分がこれまで大切にしてきた価値観が見えてきます。
例えば、「若い頃は一人で何でもこなしてきたつもりでいたけれど、振り返ると人とのつながりに助けられていた」と気づいたり、「これまで意識してこなかった趣味や地域でのつながりが、今後の人生を豊かにするカギになる」といった発見があるかもしれません。これらは「次の転換期」にむけての主体的な選択肢になるでしょう。

さらに、この年代になると次世代へ何かを伝えたい、残したいと考える人も増えてきます。自分史をつくることは、子どもや孫といった次の世代に自分の歩みを伝えるきっかけになります。成功体験だけではく、挫折や後悔、遠回りしたことなども、後に続く人々にとっては貴重なヒントとなり得ます。50代で自分史をつくることは、自分のためだけでなく次世代に対してのメッセージにもなるのです。

まとめ:どの年代でも自分史をつくることは“自分との対話”を深める

20代、30代、40代、50代で自分史を書くメリットについて述べてきました。各年代に応じて得られることは異なりますが、共通しているのは、「自分史をつくることは、自分自身と対話する行為」だということです。

20代では、未来への羅針盤として自分史が機能します。30代では、築いてきたキャリアや生活基盤を再定義するための整理の道具となります。40代では、人生の折り返しを意識し、価値観や生き方を見直すための棚卸しとして効果的です。50代では、人生を総合的に振り返り、次のステージへの展望を描くための土台となります。さらには次世代へのメッセージとして役立つ場合もあるでしょう。

自分史をつくる際には、過去の写真や日記、SNSの投稿、昔使っていた手帳などを見返しながら、当時の自分が何を感じていたのか、どんな未来を思い描いていたのか振り返ってみると、より深い理解が得られます。また、家族や友人、同僚など周囲の人から当時の印象や思い出話を聞くことで、自分の記憶に他者の視点を織り込むこともできます。そうしたプロセスは「人生は決して一人で歩んできたものではない」という気づきをもたらし、人とのつながりを再認識させてくれることでしょう。

自分史は何度つくっても構いません。20代でつくった自分史を、10年後、20年後に読み返し、そこに書かれていることと、今の自分を比較することで、気づくこともでてくるでしょう。年齢を重ねるごとに自分史をアップデートすることで、成長や変化を実感できます。

人生100年時代と言われる今、私たちは様々なライフステージを経験します。その節目、節目で自分史をつくることは、過去を懐かしむためだけではなく自分が大切にしたい価値観を気づくためのきっかけともなります。どの年代の方も、ぜひ一度、立ち止まって自分史をつくる時間を持ってみてはいかがでしょうか。

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