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親の雑誌ブログ

「敬老の日」だけではない?「老人の日」?

カテゴリー:ブログ

投稿日:2021年09月02日(最終更新:2021年09月02)

2021年の「敬老の日」は、9月20日(月)です。「敬老の日」は、高齢者を敬い長寿を祝う日とされています。長寿番付が発表されたり、100歳になった方に銀杯が贈られたりするというイベントを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

ところが、実は上記のイベントは「敬老の日」ではなくて「老人の日」の記念行事として行われていることが多いのです。

「老人の日」という日、恥ずかしながら私は今回の記事を書くときに初めて耳にした言葉でした。今回は「敬老の日」と「老人の日」の違いや、成り立ちをお伝えしたいと思います。

「敬老の日」のはじまり

「敬老の日」のはじまりは、1947年(昭和22年)9月15日。兵庫県多賀郡野間谷村(現・多可町八千代区)の当時の村長・門脇政夫氏が「お年寄りを大切にして村の発展のための知恵を借りよう」と提唱し、敬老会を開催したことが発祥とされています。

そのときの名称は「としよりの日」。門脇政夫氏はこの敬老会の開催について、次のように語っています。

昭和22年当時は戦後の混乱が続く時期で、子どもたちを戦地に送った親たちは、本当に精神的に疲れていたのです。わたしは当時、福祉政策に力を入れていて、そんな親たちに少しでも報いてあげなければいけないと思いました。そこで「養老の滝」の伝説にヒントを得て、9月15日を「としよりの日」とし、55歳以上の人を対象に敬老会を催すことにしました。そんな敬老の精神は、全国に輪を広げ、今日の国民の祝日「敬老の日」制定につながりました。
多可町ウェブサイト「敬老文化」のまち宣言  より

「としよりの日」は後に昭和38年に老人福祉法が施行され「老人の日」に。さらに、国民の祝日に関する法律が改正され昭和41年(1966年)に国民の祝日「敬老の日」へと発展しました。

現在は9月の第3月曜日が敬老の日ですが、もともと9月15日だったのには、いくつか説があります。
・「としよりの日」の敬老会の開催日が9月15日だったからというもの。
・聖徳太子が大阪の四天王寺に、現在の老人福祉施設のような場所として悲田院を建立した日だからというもの。
・717年に元正天皇が養老の滝に御幸した日だからというもの。

「敬老の日」という祝日になりましたが、現在も、9月15日は「老人の日」で、同月21日までの1週間は「老人週間」とされています。それは「敬老の日」のお祝いと「老人の日」は少し意味が異なるためです。「老人の日」は「老人福祉への理解や関心を高めること」と「社会を生きる人々が協力して助け合い、老人が自ら生活の向上を努めること」を目的とし、高齢者に関することの啓発を呼びかけています。

世界中にある敬老の日

Wikipediaの引用ですが、「敬老の日」に関連する出来事は、世界各国にあるようです。

10月1日は、国際連盟の総会で1990年に採択された「国際高齢者デー」です。高齢者の権利や問題について理解を深めるための啓発活動を行うことを目的としています。毎年、国連事務総長からメッセージが寄せられています。

カトリック教会では2021年から7月の4番目の日曜日に、「祖父母と高齢者のための世界祈願日」を設けました。

ポーランドでは祖母の日が1月21日、祖父の日が1月22日と分かれています。フランスでは3月の第1日曜日、オランダでは6月4日、ブラジル・ポルトガル・スペインでは7月26日、メキシコでは8月28日、台湾では8月の最終日曜日、米国・フィリピンでは9月の第2日曜日、イタリアでは10月2日、英国では10月の第1日曜日、ドイツ・香港では10月の第2日曜日、ロシアでは10月28日、南スーダンでは11月の第2日曜日、シンガポールでは11月の第4日曜日、だそうです。

どの国でも、食事会やメッセージカードを贈ったりすることはあるようですが、日本のように祝日の国はほとんどありません。韓国は10月2日ですが、普段から「高齢者を敬うのは当たり前」という思想が強いため特別なことはしないそうです。

お祝いをすることがなくても、海外も日本も、家族を大切に思う気持ちは変わらないんですね。

65歳以上の高齢者は3617万人(2020年9月15日現在)。総人口に占める高齢者の割合を比較すると、日本(28.7%)は世界で最も高いそうです。お祝いできる人がたくさんいるのはとってもすてきなことだな、と感じています。

敬老の日は何を贈る?

敬老の日に長寿祝いと合わせて、贈り物をする方もいらっしゃいます。親に贈り物をする習慣があまりなかった私の母は、敬老の日だからという理由をつけて、祖母にお花をプレゼントしていました。

お花や好きな食べ物をお贈りするのはもちろん、いつもと違うプレゼントを贈りたいという方は、『親の雑誌』もご検討ください。

みなさまがすてきな「敬老の日」を過ごされることを願っております。