御園次雄の“幸せ”に迫る
24歳から92歳まで、同じ会社で仕事をやりとげたことが、自分の幸せだと思います。そんなふうに頑張れたのは、初代から4代目の社長まで、本当に私を大切にしていただけたからです。初代と2代目は、弟のようにかわいがってくれました。3代目、4代目も先代の社長の気持ちを受け継いでくれたので、私はこれまで幸せに頑張れました。
70年の仕事の間には、いろいろなことがありました。入社時は数十人だった社員が、退職するころには300人になりました。今までずっと私は真面目一本で、幸せに過ごすことができたと思います。
私の真面目さは、母から受け継いでいます。母は早くに夫を亡くし、私たちきょうだいは片親となりました。母には相当な苦労があったと思いますが、「悪いことはせず、真面目に生きろ」と私たちを育ててくれました。
昭和の終戦前後、日本は物資も食べ物も豊富にはありませんでした。母はお金を稼ぐために、1人で薪となる木をとってきて、風呂屋に売りに行っていました。冬の寒いときでも、わらじや下駄ひとつで、畑を耕し、イモを育て、お金を稼いでいました。お金がないから足袋も履けず、足の指が霜焼けになって、ただれていたのを覚えています。田んぼができるまでは、私たちは、カボチャやヨモギの葉などを食べていましたね。米粒を食べることはなかったですよ。そうして母は私たちきょうだい4人を育ててくれました。そのありがたみを感じています。
貧乏人の子どもたちはみんな頑張ったんです。きょうだいみんなで母を手伝いました。私も小学校1年生くらいから手伝っていましたね。田んぼで米を、畑で野菜を作って、それを売って生活していました。きょうだいはみんな真面目に育ったと思いますよ。
これからやりたいこと
今は100歳まで生きる時代です。私は現在93歳。これから7年をどう過ごすかを考えています。今年(令和3年)3月までは会社にいたので気を張って頑張っていたのですが、今は自由にできるから気が楽になってしまって、最近体がフラっとすることがあるんです。日によってふらつきが異なり、調子がいいときは大丈夫なんです。健康に生きるために何をするか、それはこれから考える予定です。
私は旅行が好きなので、日本国内は北海道から沖縄まであちこち行きました。でも、外国旅行にはあまり出かけたことがなかったから、世界中を車で回るという夢はあります。ヨーロッパに行ってみたい気持ちもあるけれども、今、行ってみたいのはハワイかな。チャンスはあると思うんですが、ふらつきが心配なので、健康でいられるようにしていきたいですね。
Family’s Photo
ご家族メッセージ
いつも本当にありがとうございます。無事に完成しました。
70年以上の会社員生活お疲れ様でした。じいちゃんは私たちの誇りです。
あなたの「想い」「生き方」を後世に受け継いでいきたいと思います。
最大の敬意と感謝を込めてこの本を贈ります。
コメント欄
初めまして
母の出身地の事を調べていたところ、この記事にたどり着きました
母の旧姓も御園といいます
(現在鈴木、旧姓御園マサ子といいます)
母に次男さんの事を聞くと「次男さんは私の従兄弟や」との事でとても驚きました
しかも母を知覧から福岡へ呼んでくださったのも次男さんだったらしいです
福岡ではとてもお世話になったそうで、当時の話を嬉しそうに話してくれました
母はその後大阪へ行くことになり、現在も大阪で暮らしています 現在89歳です
そして何より私が驚いたのはあのチロルチョコを作ったのが自分の親戚の方だと言うことに本当に驚きました
次男さんの記事を読ませて頂き、ご先祖様の事などにも触れられたような気がしてとてもありがたかったです
遠く離れた場所でも血の繋がりのある方々が笑顔で暮らしておられる事を知れて本当に嬉しく思いました
あまりの嬉しさに思わずコメントをしてしまいました お目に届きましたら嬉しいです
阪口さん
はじめまして。
御園次雄の孫の御園拓也と申します。
昨年、メッセージを頂いていたにもかかわらず、ご返信が遅くなってしまい申し訳ございません。
あらためて、心あたたまるお言葉を本当にありがとうございました。
祖父の記事へ辿り着いてくださったこと、ご縁の深さに驚きながら、嬉しい気持ちで読ませていただきました。
祖父が福岡で関わらせて頂いたことや当時の思い出を大切に覚えていてくださったこと、家族としてこれ以上ないほどありがたく、胸が熱くなりました。
阪口さんのお母さまの記憶の中にあたたかく、今も残っていることが、孫として本当に嬉しく思います。
こうしてメッセージを届けてくださり、本当にありがとうございました。
【追記】
ここまでお読み頂いた皆さまへ
祖父の人生誌に辿り着いて頂き、本当にありがとうございます。
祖父・御園次雄は、
2025年12月29日、97歳にて永眠いたしました。
多くの方に支えられ、愛されながら歩んだ祖父の人生を、
こうして記事として残していただき、そして読んでいただけていることを、家族として心よりありがたく思っております。祖父が大切にしてきた「誠実に生きること」「人を思いやること」を、これからも家族として受け継いでいきたいと思います。
お読みいただき、本当にありがとうございました。
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