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親の雑誌ブログ

ビデオテープをデータ化しよう

カテゴリー:ブログ

投稿日:2021年04月21日(最終更新:2021年04月21)

 
今は誰も住んでいない祖父母の家を壊すことになりました。壊すにあたって非常に困っていることが、物の整理です。数多くの「整理するのが大変なアイテム」があるのですが、その中でも今回はビデオテープ(8ミリビデオテープ)をデータ化することで、整理する方法をご紹介します。
 
写真のデータ化は以前ブログ「実家のアルバムをデータ化してみませんか」に掲載しましたので、写真の整理でお悩みの方はぜひそちらもご覧ください。
 
今回、私が行ったのは祖父が撮影した「8ミリビデオテープ」のデータ化です。祖父はビデオカメラの前は8ミリフィルムカメラでも撮影していたので、8ミリフィルムもデータ化したいと思っていますが、今回は「8ミリフィルム」のデータ化での方法ではありません。8ミリフィルムを自宅でデータ化することも考え、家電量販店で機材があるのか尋ねたのですが、「カメラ屋さんに頼むのがよい」とのことでした。ネットで調べるとデータ化できる機材もあるようですが、購入費を考えてもカメラ屋さんに依頼した方が安そうなので、今後相談予定です(フィルムをデータ化した場合はまた記事でご紹介したいと思います)。
 
8ミリビデオテープもVHSビデオテープも同じようにデータ化できるので、今回は「ビデオテープ」とすべて記載します。また、ソフトや機材の購入が必要になりますので、無料でのデータ化をお考えの場合には今回の方法は適していないためご注意ください。

データ化に必要な機材

 
今回のビデオテープデータ化に必要な機材は、
1.パソコン(WindowsOSが入っているもの)
2.ビデオデッキ(8ミリビデオテープの場合、ビデオカメラでもOK)
3.ビデオキャプチャーのソフトと機器
4.RCA端子 ビデオケーブル(赤 白 黄)のオスオス
5.外付けハードディスクなどの外部記録メディア
6.外付けDVDドライブ
です。
 
私が新たに購入したのは「3.ビデオキャプチャーのソフトと機器」で、その他はすでにあるものを使用しました。「ビデオキャプチャー」はネットで検索するとさまざまな機器がヒットしますが、今回はIOデータの「かんたんダビング
を購入しました(DVD/BD用、amazonで5164円)。
 
他にもバッファローやサンワダイレクトなどが同様の機器を販売しています。おそらくどの機器でもあまり違いはないのではないかと思います。今回は、国内メーカーで高画質ダビングができる安価な物ということでIOデータを選びました。
 
 
「4.RCA端子 ビデオケーブル(赤 白 黄)のオスとオス(上画像の左)」は、おそらくビデオデッキの付属品なのでそれを利用できるはずです。また、「5.外付けハードディスク(HDD)などの外部記録メディア(上画像の中央)」は、なくてもデータ化はできますが、必須アイテムだと思っています。120分テープ1本で6〜8GBになるので、パソコンに保存するにはデータが重すぎます。データ化したいビデオテープの本数にもよりますが、1TB以上の外部記憶メディアがあった方がよいでしょう。盲点なのが「6.外付けDVDドライブ(上画像の右)」。最近のノートパソコンにはDVDドライブがついていないものが多く、今回、インストールが必須のDVD−ROMは、ネット上にドライバーデータがありません。購入の際はご注意ください。
 
以下、mac使用の方へのお話しですが、ざっくりと調べたところmacOSで動く国内メーカーのビデオキャプチャーはありませんでした。我が家は基本的にmacOSを使用していて、Boot CampでWindowsを動かしています。今回はWindowsを起動し、DVDドライブを差して、付属のDVD−ROMからドライバーをインストールする予定でした。しかし、なぜかDVD-ROMを全く読み込まず、「このソフトは使えず今回のデータ化は終わった」と思いました。困ったときは再起動なので、DVDドライブを差したまま再起動したら、DVD−ROMを読み込んだので、Boot CampでWindows使用の方、動かないときはぜひお試しください。今回一番焦った時間でした。
 

ビデオテープをデータ化する手順

 
ドライバーがインストールできたら、あとは非常に簡単です。まず、ビデオデッキとパソコンを、TVとビデオデッキをつなぐように端子でつなぎます。ビデオデッキ→RCA端子→IOデータの端子→パソコンとつないでいきます。
次に、パソコン画面に移り、先ほどインストールした、映像を表示・録画できる「LightCapture」をダブルクリックします。
ビデオデッキにテープを入れて、ビデオデッキの再生ボタンを押すと、パソコンに映像が表示されるので、パソコンの「LightCapture」の「録画」ボタンを押せば、録画開始。録画を終了したいときは「停止」をクリックします。
 
停止を押すと、画像データが保存されます。データの保存先は、最初から外付けHDDなどに設定しておくのがよいですよ。録画開始時間がファイル名になっているので、必要に応じてファイル名を変更します。
 
 
録画はとってもとっても簡単なので、現在30本以上録画して気づいたことをいくつかお伝えします。
 
■ビデオテープの映像が乱れているときは停止して巻き戻す
テープの劣化が原因なのか、映像が非常に乱れているテープがあります。そんなときは、一旦全部再生してから巻き戻し、もう一度見ると映像の乱れがなくなるときがあります。しかし、それは時間がかかりすぎるので、まずは停止して、最初まで巻き戻してから最後まで早送りをし、見たい位置に戻して再生すると、直っていることが多かったです。映像が乱れているのは1980年代のものが多かったので、単純に古いものはテープが劣化しているのだと考えられます。
 
■ファイル名はとりあえずナンバーだけにしておく
大量のデータは保存するだけでうんざりするので、保存したデータはファイル名にナンバリングだけしておくのが良いかと思います。撮影の年月日や撮影地などを記載するより、まずはデータ化に集中します。テープにもナンバーを書き込んでおくことで、どれをデータ化したのかもわかりやすくなります。
 
■映像は基本的に確認しない
たとえばスマホに音楽を取り込むとき、音楽の再生時間と取り込み時間は異なりますよね。しかし、ビデオキャプチャーは2時間の映像なら、データ化に2時間が必要です。録画中の操作は何もありませんが、ともかく時間がかかるので、映像を見たら1日があっという間に終わります。
映像はデータ化後に、飛ばしながら見て編集すれば良いので、まずはデータ化していきましょう。私は100本近くのビデオテープをデータ化する予定なのでざっくり200時間必要で、休まずデータ化しても19日かかります。とにもかくにもひたすらデータ化することが、コツだと思っています。
 

必要な映像データを取り出して保存

 
今回購入したビデオキャプチャーのソフトには、ビデオ編集ソフト「PowerDirector(IOデータ版)」がついているので、必要なシーンだけを取り出したり、くっつけたりすることができます。
この付属ソフトでなくても、Windowsであれば「ビデオエディター」、macであれば「iMovie」で動画編集が可能です。映像のトリミングやタイトルを入れるなどの簡単な編集であれば、ソフトを短時間動かせば、できるようになります。映像は編集したあと、書き出すのに少し時間がかかります。どんな用途に映像を使用するのかを考えて、書き出すデータサイズを選ぶといいですよ。
 
今回は、ビデオテープのデータ化について紹介しました。データ化が終わったら、映像データを家族や親戚と共有したり、動画共有ソフトでアップしたりする予定なので、その方法も今後ブログで紹介する予定です。
 
私が今回データ化しているのは、亡くなった祖父が撮影した8ミリビデオテープです。祖父はビデオカメラの前は8ミリフィルムカメラで撮影していたので、親の幼少期の映像や、会ったことのない曽祖父母の映像もあります。一方で、祖父が退職した会社の同僚との旅行の映像やカラオケの映像などもあり、私にとってどうしていいのかわからない映像もたくさんあります。どの映像も祖父が撮影しているので祖父はほぼ登場しません。
 
ただ、この映像は祖父の視点なのだと思うと、懐かしいとは異なる不思議な感情を映像に感じます。当時のカメラはファインダーをのぞいて撮影するタイプがほとんどで、祖父が使用していたのもそのタイプです。祖父が撮りたいと思ったものを、祖父の視点から見ると、祖父の擬似体験がちょっとできるのです。この映像自体には多分全く価値がないのですが、私にはなんとなく価値があると思えてしまうことが、祖父と私が家族だった証拠のような気がします。
 
時間はかかりますが、もし撮影したビデオテープがたくさんある方は、ビデオデッキを捨てる前、ビデオテープが劣化する前にデータ化して保存しておくことをオススメします。いつか、お子さんやお孫さんがその映像を見て、何かを感じるかもしれません。