親孝行したいときには親はなし? 平均寿命と年間死亡率
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投稿日:2018年06月20日(最終更新:2021年04月09)
平均寿命の算出方法
平均寿命の算出方法、みなさんご存知ですか?
平均寿命が毎年発表される度に興味深くニュースを見て、今年は何県が1位だとか、女性と男性の差は何年、などいつも興味深く拝見するのですが、
実はどういう計算式か、ちゃんと考えたことがありませんでした。
厚生労働省のHPに計算式があるのですが、難しい!
じっくり読んで、一部省略してわかりやすく書き直すと、こんな感じかなと思います。
① 日本全体で、ある年の年齢別の死亡率を算出する。 例:50歳は〇%の確率でその年に亡くなった
② その年に0歳児が100人生まれたとして、歳ごとの年齢別死亡率をかけていき、何人が何歳まで生きるかを数える。
③ その平均を出す。
なので、これってあくまでその年の死亡率をかけて足して割っているだけなので、その年に生まれた人が何歳まで生きるかではないし、仮に平均寿命が80歳だとして私が40歳だったとして、あと40年生きるとかでもないわけです。
あくまでその年の、全体の生きやすさ、死ににくさの指標なのかなと思いました。
さて、そんな中、実はこの①って面白い数字だなと思いました。
冷静に考えて、その年に何割の確率で生き残るかって、考えたことないですよね。
年齢別死亡率
平成28年度版の死亡率の表を加工してみました。
出所
平成 28 年 人口動態統計月報年計(概数)の概況
>
こんな感じです。
思っていたより傾斜が急に上がるんだなと感じました。
若い方でなくなる方は、本当に例外的なのだなというのがよくわかります。
70-74歳で0.9%ですから、毎年100人に一人くらい亡くなっている。
逆に100歳を超えると40%。100歳の方が101歳になれる確率は6割くらい、という事になります。
歳をとっていく中での死亡率
グラフを見ているといろいろと思うところはあるのですが、私が感じたのは以下のようなことでしょうか。
① 今の日本、やはりどんどん健康・安全になっていて、60代以下でなくなる方は本当に少ない。
② とはいえ、一定の割合でいるのも事実なので、自分も含め健康や事故に気を付けるのは本当に大事。
③ 80以降は死亡率がかなり上がる。毎年数%の確率というのは、いつなってもおかしくないという事。
④ そう考えると、親孝行など70代のうちにはやっておかないと、いつ何が起きてもおかしくない
早めに自分史を作る意味
私たちのお客様やお問い合わせをしてくださっている方の中にも、
もうちょっと後で、と考えているうちにタイミングを逃してしまったり、作れなくなってしまう方がいらっしゃいます。
やはり、目先、自分の親が元気だと、ずっと元気でいると思いがちになりますよね。
例えば90歳でものすごく元気な方だったりすると、この元気さがずっと続くような気がしてきますが、
やはりそれを5年、10年と継続するのは統計的にもなかなか起きないことの様です。
それは年齢が低くても同様に、70代で元気ならずっと元気、ということでもないのですよね。
どうしても、一定の確率で病気やけがなどで、突然元気を失ってしまう事がある。
正直なところ、私たち自身も、少し前までお待たせしていた時期があり、そうした中でご依頼に応えられなくなってしまうこともありました。
ようやく、制作体制も整い、これからより多くの方にタイムリーにご提供できるようになってきました。
親の言葉をよいタイミングで残すお手伝いを、これからも「親の雑誌」のサービスの中でしていきたいと思っています。
そして親の雑誌を作ることで元気になっていただき、平均寿命を伸ばせたらと考えています!
株式会社こころみ 代表取締役 神山晃男