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THE阿野昭三郎

平成28年7月発行 / 埼玉県在住・昭和18年生まれ

阿野昭三郎の“幸せ”に迫る

 今、私は透析やっていて耳も悪いので、人との会話が出来なくて辛い。幸せっていうのは「第1に健康」。健康でないと幸せとは言えない。病人の気持ちは病人になって初めて分かる。なってみて分かるというのは、会社の役職もそう。管理職の大変さは一般の社員が管理職になってみないと分からない。1日おきに透析をして耳が悪い、人生としては最悪です。何をおいても健康です。

 二番目に、目的・目標があるときが幸せ。このときはものすごく幸せです。生きがい、ですね。プライベートでも仕事でも、目標がないとダメなんです。今は、なんとか目標を作ろうとしているけれど体がこうだから、なかなか難しいですね。そういう面じゃちょっときついかなということですね。

 三番目に、家族・社員が生活できていること。幸せは人によって違うから、それぞれが感じることですから。母親に言われたことがあって、良く覚えているのが「上を見ても仕方ない、下を見ても仕方ない。」やはり、それぞれの幸せなんですね。今、自分の立場で考えれば、幸せなんじゃないかと思いますね。最近、家族カレンダーを作ったんです。11人分。孫と子ども、かみさんに。そういう意味では、家族に恵まれて、子ども・孫たちもすくすく育って幸せです。

今、幸せかと聞かれたら

 私の人生は、最高の人生でした。苦労のしがいもあったし、生きがいがあった。達成感を得られるときが幸せでしたね。家族にも恵まれましたしねえ。目標・目的を持って達成したときが一番幸せですね。まあその時その時で、幸せが違いますがね。仕事を辞めてリタイヤしたら、今は最悪です(笑)。趣味を持たなかったから、自業自得でしょう。

 でも子どもやかみさんが気を使ってくれてね、いろいろしてくれる。幸せだと思う。病気になって、目標が定まらないのがきついですね。時間がありすぎて辛い。起きてると頭がぐるぐるまわって。耳が聞こえないと、頭の中も悪くなっちゃうんですね。これはちょっときついです。ボランティアの役もどんどんおりて。会合があって参加したけれど、皆さんの話がききとれないんですよ。最高の人生、老後は最悪。

一番幸せだった時期

 苦労が多い時期が一番幸せでした。過去形ですけど。年齢によって目線が違いますが、友達にも恵まれましたし。先月、40年ぶりの同窓会があったんですよ。熱海に9名で、4家族で行きました。お風呂に入って食事して、楽しかったなあ。私は幸せ者だなあと思います。今でも、1週間に1回会ってくれる友人がいるんです。いろんな人に助けられて幸せですよ。感謝してます。

家族と幸せ

 仕事は息子に任せました。息子は完全に私を超えましたね。会社のほうにも1年5か月ぐらい行ってないですね。その間、会社に行ったのは2~3回かな。とにかく、仕事はうまくやってくれていますので。会社は波がありますから、いいときほど締めてほしいとは思いますけど、私が口出すことはないので、娘、息子、かみさんに任せています。私にも気にかけてくれていますので、私のいうことはないということですね。

 家族、社員についても同じですが「絆」が大切ですね。相手がいますので、見ながらね。みんな気遣かってくれるので、ありがたいですね。

 かみさんとはよくけんかもします。もともとかみさんは、親父が高知県庁にいて官僚の家系なんです。若い子には「官僚の娘を嫁さんにもらえ」と言っています。というのは、どんなにけんかしても翌日ケロッとしている。ドライで割り切ってくれるんですね。かみさんには大感謝です。健康で長生きしてほしい。私に良くついてきてくれたな、この一言です。カミさん、大感謝!!

 最後に、私は、1日ごとに透析やっています。年は10月で72歳。透析病院に結構若い子が入ってくるんです。日本でやると無料、我々は恵まれています。身体障がい者1級ですよ。歯医者、眼医者、なんでもタダです。透析だけでも年間700~800万かかるんです。透析患者のためにも研究を進めて欲しい。そのためには、自分の身体を切り刻んでもいいので研究を進めて欲しいんですよ。研究のためなら身を削ってもいい。やっとマウスで実験しているが人間に応用できるのは10年後。アメリカで透析は1回500ドルかかるんです。週に3回やるので、月に60万ぐらい。子どもたちも親の遺伝子を引き継いでいるから糖尿なんです。だから必ず健康診断やってほしい。アメリカの場合は、透析は移植のためのつなぎ。日本は移植が難しいから一生透析。どんどん患者は増えていくでしょう。世の中に貢献できることがあればやりたい!こういうことは、なかなか言えない。これは国に訴えたいことなんです。

Family’s Photo

編集後記

阿野昭三郎さんのオリジナルの雑誌が遂に完成しました。いつも笑顔で茶目っ気たっぷりにお話になる阿野昭三郎さんらしい、出来上がりになったのではないかと思います。初回訪問では、仲睦まじいご夫婦のご様子やご家族や会社のみなさんのお話に心温まりました。お電話でお話をお聞きする度に、人生の目標の大切さ、健康の有難さ、そして何より謙虚な姿勢に学ぶものが多かったです。お話の面白さや奥深さに引き付けられ、毎回楽しく伺うことが出来ました。この雑誌を手に取った方にも、阿野昭三郎さんのストーリーを一緒に感じていただけたら幸いです。ありがとうございました。

「THE阿野昭三郎」取材担当 コミュニケーター 久保田真美子

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