“指体操”~指先を使うことが脳に与える効果とは?~脳を活性化する”指体操”を3つ紹介します
カテゴリー:ブログ
投稿日:2022年03月09日(最終更新:2023年01月12)
“指体操”~指先を使うことが脳に与える効果とは?~脳を活性化する”指体操”を3つ紹介します
『親の雑誌』はインタビューとお写真だけで気軽に作ることができる自分史です。親御様へ長寿祝いやのお誕生日のプレゼントとして多くのお客様にご利用いただいています。今回は認知症の予防や運動機能の向上などに効果があると期待されている指体操についてご紹介します。また、『親の雑誌』運営会社である株式会社こころみの顧問 認知症専門医 長谷川嘉哉先生の著書もご紹介します。
“指体操”は認知症の予防や運動機能の向上などに効果があると期待されています
雪が降る2月のある日、『親の雑誌』の取材を行いました。
取材に伺ったお宅には、ビーズで作られたクリスマスツリーや毛糸で編まれたかわいい動物たちなど、たくさんの作品が飾り棚に並んでいました。
取材対象の女性が趣味で作成された温かい作品です。
今まで作成した『親の雑誌』を振り返ってみると、多くの方が手や指先を使う趣味を持っていらっしゃることに気が付きました。
編み物や模型作り、楽器の演奏や日曜大工など、皆さん趣味を楽しみながら幸せな時間を過ごされています。
もしかしたら、手や指先を使うことと、はつらつとした生活には何か関係があるのでは?と思い、いろいろ調べてみました。
今回は「指先を使うことの効果と脳の活性化」についてお話しします。
INDEX
・なぜ手は「第二の脳」と呼ばれているの? ・指先体操で脳を活性化! ・難易度別おすすめの指先体操を3つ紹介します!
・なぜ手は「第二の脳」と呼ばれているの?
手は「第二の脳」と言われるくらい、手指を使うことが脳の発達によいとされています。
カナダの脳神経外科医ワイルダー・ペンフィールド(1891~1976)の研究によると、脳には、感覚を感じとる「感覚野」と運動を指令する「運動野」があり、それぞれが体の部分と密接につながっているそうです。
上のイラストをご覧ください。
少し奇妙に見えますね。
実は、このイラストはヒトの大脳皮質と体の部位の感覚の関係を大きさで示している図でホムンクルスの図と呼ばれています。
この図からわかることは、5本の指と手のひらは、運動野で約3分の1、感覚野で約4分の1を占めているという事実です。
つまり、手指を動かすことによって脳に与える影響がとても大きいということが言えます。
これが、手は「第二の脳」と言われる理由です。
特に指先は「運動野」「感覚野」の両方において非常に大きな割合を占めています。
そのため、指先をたくさん使うことで脳がより活性化するという効果があるとされています。
でも、今から編み物を始めたり日曜大工を始めたりするのは、少しハードルが高いなと感じる方もいらっしゃると思います。
そこで、ここからは日常で気軽に取り入れることができる「指先体操」をご紹介します。
・”指体操”で脳を活性化!
私たちの体の中でも、特に指先は非常に触覚が敏感です。
そのため、指先を効果的に動かすことは脳の活性化を促し、認知症の予防や運動機能の向上などに効果があると期待されています。
指体操は、道具などを用意しなくても、いつでもどこでも簡単に行うことができますので、ぜひ積極的に取り入れてみてくださいね。
・難易度別おすすめの”指体操”を3つ紹介します!
・(難易度:初級)指回し体操 ・(難易度:中級)親指グーパー体操 ・(難易度:上級)ペアじゃんけん指体操
難易度:初級
【指回し体操】
指回し体操は、両手を同時に使うことで脳の活性化や運動機能の改善を図るトレーニングです。
1,両手の指を合わせ、指先以外は触れないようにドーム状に離す 2,親指を離し、指が触れないように20回まわす 3,反対側にも20回まわす 4,人差し指から小指も同様に行う
アドバイス:
指を回いている間にドーム状の手の形が壊れないように意識してみてください。
中指や薬指は比較的難しいため、何回か繰り返して行いましょう。
難易度:中級
【親指グーパー体操】
親指グーパー体操は、親指を内側に入れてグーにしたり親指を外側に出してグーにしたりするトレーニングです。
1,両手同時に、親指を内側に入れてグーにする 2,親指を外側に出してグーにする 3,右手の親指は外に出し左手の親指を内側に入れグーにする 4,左右の形を入れ替えてグーにする
アドバイス:
スピードを早めて行うと、さらに高い脳の活性効果が得られます。
難易度:上級
【ペアじゃんけん指体操】
2人で行う脳トレです。コミュニケーションをとりながら楽しくできるトレーニングです。
1,相手がグー・チョキ・パーのいずれかの手を出す 2,後出しジャンケンのように、相手にわざと負ける手を出す 3,何度か繰り返す
アドバイス:
両手でじゃんけんをして、左はあいこ、右は負けるなどルールを複雑にしてみることも効果的です。
このトレーニングは1人で行うこともできます。片手を先に出し、それに負けるようにもう片手を出してみましょう。
いかがでしたか?
ここでご紹介した指先体操は、認知症予防効果が期待されているトレーニングとしても知られています。
高齢者の方でも気軽にできる簡単な指遊びを取り入れたトレーニングです。
さっそく、親御様と一緒に楽しみながら指先を動かしてみませんか?
さらに詳しく知りたい方には、こちらの書籍をおすすめします。
“指体操”おすすめの書籍
『親ゆびを刺激すると脳がたちまち若返りだす!』
長谷川嘉哉 著/サンマーク出版
著者紹介:
認知症専門医、医学博士、日本神経学会専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本老年病学会専門医。
指と脳の密接な関係性を研究し、独自に開発した「親ゆび刺激法」を認知症の予防や脳リハビリに役立て、大きな成果をあげている。株式会社こころみ顧問。
『親の雑誌 電子版』の紹介
『親の雑誌 電子版』は、家族のための自分史作成サービス『親の雑誌』から生まれた、人々の人生を綴ったデジタルメディアです。
『親の雑誌』を作成した方々の人生を、親御様の生きてきた人生の価値を、離れて暮らす家族や親せき、友人と共有することができるだけでなく、さらに、いろいろな方に読んでいただけるよう掲載しています。
全ての人にはかけがえのない価値があり、その人が歩んできた人生は、たくさんの出会いで誰かの人生とつながり、この時代を織りなしています。
お一人お一人が生きてきた人生に、ぜひふれてみてください。