家族みんなで「お月見」をしよう!
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投稿日:2021年09月15日(最終更新:2021年09月15)
9月21日は、十五夜です。中秋の名月ともいいますね。旧暦8月15日は日本の六曜で必ず仏滅にあたることから、「仏滅名月」の別名もあります。
十五夜だから、必ず満月だと思っていたのですが、満月ではない年もあるんだとか。
「名月必ずしも満月ならず」
十五夜の日は秋の長雨の時期で、お月様が出ないときもあります。曇りで見えない時は「月の雲」、雨で見られないときを「雨月(うげつ)」などと呼ばれるそうです。
コメの収穫が終わり、秋祭りがあり、おいしいものが食べられて、過ごしやすい季節になる秋。私は子どもの頃から、季節のイベントごとが好きでしたが、お月見は特に好きでした。
でも、どうしてお月見をするか、教わったことはありませんでした。そこで、今回はお月見について調べました。地域によって異なることがあるそうなので、みなさまの地域のお月見の風習があったらぜひ教えてくださいね。
お月見の由来
お月見の由来ははっきりしていませんが、中国の習俗「中秋節」が日本に伝えられたという説が有力です。中秋節は、月餅や瓜、果物を庭に並べて月に供え、枝豆や鶏頭の花を捧げたりして楽しみます。そういえば夏から秋の時期、真っ赤な鶏頭がきれいに咲いていますね。
中秋節を奈良時代の貴族が月見として行っていたものが、庶民の収穫祭と結びつき、今の形になっていったとされています。太陽暦になる前は、月の満ち欠けで暦を見ていたので、市民の生活と月は密接に繋がっていました。お月見の日、農家に人たちは月に収穫した作物を供えて、感謝や祈りを捧げました。
お月見は何を飾ればいい?
十五夜のお月見はその時期に収穫されるものを供えることから、芋名月ともいわれます。そのほかには、ススキなどの暮らしのかなかで身近にあった秋の七草、お月様に見立てたお月見団子を、月の見える位置にお供えします。お供えする団子は十五夜なので15個にする地域や1年は12カ月のあるので12個にする地域があるなど、地域によって異なるそうです。
秋の七草とえば、奈良時代初期の歌人である山上憶良の歌が有名です。
「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」
「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」
秋の七草は、春の七草とは異なり、その美しさを鑑賞して楽しむものです。
萩の花は、紫色のマメ科の植物。秋のお彼岸に食べるあんこのお団子「おはぎ」の名前の由来です。春は牡丹の花から「ぼたもち」です。
尾花(おばな)はススキです。動物の尾に見立てて尾花と呼びます。
撫子(なでしこ)はピンク色の花で、カーネーションと同種です。良い香りもするんだとか。
女郎花(おみなえし)は、同属で姿がよく似ている白花の男郎花(おとこえし)に対する「女郎花」。黄色い花火ような花が咲きます。
藤袴(ふじばかま)は、キク科。小さな花を多数咲かせます。生乾きの茎葉にクマリンの香り(桜餅の葉の香り)がします。
朝貌(あさがお)の花は、キキョウのことだと言われています。日当たりのよい草原に見られますが、国内ではそのような場所が激減したため、現在キキョウは絶滅危惧種となっています。
身近に感じることが難しい花もあり、近くの土手から採ってくるというのもなかなか難しいですが、どれか一つだけでも飾ることができるといいですよね。お月見の日が近くなるとスーパーで秋の花を売っているので、最近はそれを購入しています。
片月見は縁起が悪い?
旧暦8月の十五夜のお月見だけをして、旧暦9月の十三夜である「後(のち)の月見」をしないこと、もしくは片方の月見しかしないことを片月見(かたつきみ)といい、災いがくるといって忌まれました。私が実家にいたころ、お月見を2回することはあまり多くなかったですが、特に災いはこなかったようです。むしろ今まで片月見で災いがきていた(のかもしれない)と考えれば、両方のお月見をしたらハッピーなことが起こるのかもしれませんので、今後はお月見を2回したいと思います。2度目のお月見の日、十三夜は10月18日です。
小さいころ、お月見の日は土手からススキをとってきて一升瓶に入れ、お団子をお盆によそい、カゴに里芋やサツマイモ、柿、栗、ミカンなど収穫された農作物を入れ、月の一番よく見える2階の部屋に飾っていました。お月見をする意味を親から教わったことはなかったですが、作物をつくってくれたすべてのものに感謝の気持ちを込めているというのは感じていました。実家を離れた今も当時のことを思い出し、アパートのベランダから首を伸ばして、お月見をしています。実家に帰ることが難しくても、遠くで同じ月を見て、お月見をするのもいいものだろうなと思っています。みなさまもリモートお月見はいかがですか?