「う」のつく食べ物で、夏バテ予防!
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投稿日:2021年07月21日(最終更新:2021年07月21)
『親の雑誌』の取材で、親御様に「小さい頃はどんな遊びをされてたんですか」とお伺いすることがあります。そのときお話しいただく内容のひとつに「近くの川でウナギを獲っていた」というものがあり、私は「ウナギ=高級=希少=獲るのが難しい」と思っていたので、とても驚いてお話を聞いていました。
そういえばもうすぐ土用丑の日だなと思い、先日実家の母に「昔は川でウナギが獲れたらしいね」と話すと、「今も近所の川で獲れるよ」という発言が! なんとまぁ、そうだったのですね。
そこで、2021年7月28日の土用の丑の日は、「実家近くの川で釣りをするか」「ウナギを購入するか」の2択で、丑の日を過ごそうと思いましたが、調べてみると新しい事実を私は知りました。実は土用の丑の日って、うなぎではなくても、「う」のつく食べ物を食べればOKみたいなんです。
そこで、今回は、「う」のつく食べ物をど〜んと紹介していきたいと思います。暑い夏、「う」のつく食べ物を食べて、夏バテせずに乗り切りましょう! みなさんも土用丑の日にウナギ以外で食べている「う」のつく食べ物がありましたら、ぜひ教えてください。
土用丑の日って何?
土用というのは、立夏・立秋・立冬・立春の前のそれぞれ18日間の呼び名です。通常よく聞くのは、立秋の18日間である「夏の土用」ですね。2021年の立秋は8月7日なので、7月19日〜8月6日が、土用にあたります。丑の日というのは、12日周期で子丑寅…の十二支で分けて呼ぶ日のこと。月〜土までの七曜や、友引・大安…の六曜、甲乙丙丁戊…の十干のように、周期で呼ぶ日のことです。今年は土用の中で、7月28日が丑の日。土用の18日間で12日周期だと、丑の日が2度ある年もあり、そのときは「一の丑」「二の丑」となりますが、今年は1度だけです。
土用の期間は夏の最も暑い期間なので、暑気あたり(夏バテ)をふせぐために、甘い「あん餅(土用餅)」や、栄養のある「やうなぎ(土用うなぎ)」を食べて養生する風習があったそうです。うなぎが「夏やせ(夏バテ)にきく」というのは、万葉の昔から言われています。万葉集にうなぎが登場しており、大伴家持が「夏痩せによしといふものぞ むなぎとり召せ」と歌ったそうです。
「う」のつくものをなぜ食べ始めたのかは分からなかったのですが、この時期に食べられる体によいものが、栄養のある「うなぎ」や、旬の「うり」、消化によい「うどん」などだったので、「う」のつく食べ物を食べて、無病息災を祈願する、という話になったのかもしれません。なぜ「丑の日」なのかも調べた限りでは分かりませんでしたが、これも「う」のつく食べ物を食べていたから、「う」がつく日にしようと考えて、「丑の日」にしたと考えるのが自然そうです。そうするとなぜ「卯の日」ではないのか、という疑問も出てきますので、誰か答えを教えてください。
ちなみに、有名な話ですが「土用丑の日」にうなぎを食べるようになったのは、江戸時代の平賀源内の考案になると言われています。
「う」の食べ物一挙公開
ネットで調べてみたら、「う」のつく食べ物がいっぱい出てきますが、私はちょっと古い版ですが秘蔵書「料理食材大辞典」(主婦の友社)を持っています。ここから、手当たり次第「う」のつく食べ物を紹介! 夏バテ防止に一役買います! ウはヴでも良いと考えて、「ヴァン(仏語:ワイン)」も入れたかったのですが、「う」に絞りました。
※以下「う」ポイントは筆者の独断です
ウ・ア・ラ・ネージュ:卵白をつかったフランスのデザート
ういきょう:フェンネルの別名
ウイスキー:穀物を醸造し、蒸留したお酒
ういろう:蒸し菓子の一種
ウインナーコーヒー:ホイップクリームを浮かせたコーヒー
ウインナシュニッツェル:子牛のカツレツ。牛料理で「う」ポイント2倍
ウインナソーセージ:ひき肉を羊腸に詰めたもの
ウーシアンフェン:五香粉。混合香辛料。フェンネルも入っていて「う」ポイント2倍
ウーロン茶:中国茶の一種
ウエディングケーキ:結婚披露宴で食べるケーキ
ウエハース:軽い口当たりの板状の焼き菓子
ウエルシュラビット:イギリスのチーズ料理。ラビットは入っていないけれど意味は「ウサギ」なので、「う」ポイント2倍
ウオールナッツ:くるみ。健康維持、増進に必要な成分が豊富に含まれている
魚すき:魚介を使ったすき焼き風鍋物
魚せんべい:小魚を薄くせんべいのようにしたもの
ウオツカ:ロシアの代表的な蒸留酒
浮島:蒸し菓子の一種
うぐい:コイ科の淡水魚
うぐいす菜:小松菜
うぐいす餅:餅菓子の一種
うこぎ:山菜の一種。しかし旬は3〜5月で夏の土用には向かない
烏骨鶏:キジ科。鶏の一種
うこん:ターメリック。黄色色素のクルクミンは認知症予防の効果が期待されている
ウサギ肉:家畜のウサギは味は淡白で鶏肉に似ている
うしお:魚のアラを塩味を基本に仕立てた吸い物
宇治茶:宇治市を中心に京都で産するお茶の総称
牛の内臓:内臓たち。牛の胃は4つあり、1からミノ(ガツ)、ハチノス、センマイ、ギアラ
薄皮饅頭:福島県郡山市の銘菓
薄氷:富山県小矢部市の銘菓
ウスターソース:イギリス発祥だが、日本のウスターソースは味を日本人好みに合わせてつくった独自のソース
うずめ飯:島根県津和野市、広島県福山市などに伝わる郷土料理
薄焼き卵:卵焼きの一種
うずら:全国の生産の7割以上を愛知県豊橋市で占めている
うすらひ:愛知県名古屋市の銘菓 本年の販売終了!
うちこみじる:香川の郷土料理。うどんを湯がかず直に汁に入れる。うどんが入って「う」ポイント2倍
うちまめ:うちつぶした大豆。つぶし豆ともいう
宇宙食:宇宙旅行中の食べ物。味付けは少し濃いらしい
うつぼ:うつぼ科の魚の総称。身は淡白でゼリー質が豊富
うど:旬は3〜4月で夏の土用には向かない
うどん:めんの一種
うなぎ:うなぎ科の淡水魚。世界で20種類ほどが確認されている
うに:棘皮動物ウニ綱に属するいくつかの種類の総称
うのはな:おから
うば貝:ほっきがい
ウバ・ティー:スリランカの東側で産する紅茶
馬面ハギ:カワハギ科の海魚
海がめ:過去にイギリスで食べられていたが、ワシントン条約により海がめの商業貿易は禁じられている
海タナゴ:胎生魚。おいしいらしいが私は釣ってもリリースする
梅:梅の酸味はクエン酸とリンゴ酸で、この酸が殺菌と胃酸の代用となり、整腸作用や食欲増進の効果がある
うり:現在はうりといえば「白うり」だが、昔は「まくわうり」をさした。野菜用では、きゅうり、白うり、はやとうり、かぼちゃ、とうがん、苦うり(ゴーヤ)、夕顔、ズッキーニ、きんしうりなどがあり、果物用では、メロン、すいかなどがある
うるい:ぎぼうし、旬は春なので夏の土用には向かない
うるち米:一般に米というとうるち米のこと。うるちとはアミロースを多く含む品種。うるちの対義語は糯(もち)
うるめいわし:イワシの中では一番体が丸い
嬉野茶:佐賀県嬉野地方及び長崎県東部に産する茶の総称
雲龍:京都の銘菓。説明が難しいのでウェブ参照
ある程度割愛したのですが、「う」のつく食材や料理って多いです。これならどれかは食べられそうです。上記の食べ物が夏バテに効くかは調べていないので、これが効く!というものを探してみてもらえると嬉しいです。食べ過ぎ、飲み過ぎはどんなものでも体によくないので、ご注意くださいませ。
でもやっぱりウナギを食べたい!
とはいえ、1年に1回くらいはうなぎを食べたい。ということで、我が家は年に一度だけうなぎを食べています。今年も推しは「霧島湧水うなぎ」です。
うなぎが、夏バテにいいと言われている理由は、豊富な脂肪分とビタミンAを含んでいるためです。ビタミンAは、目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を強めたりする働きがあるんですよ。
家ではうな丼しか食べたことがありませんが、卵に巻き込んだ「う巻き」、きゅうりとあわせる「うざく」というのもあります。肝はお吸い物になったりしますが、肝焼きが私は大好きです!!!
うなぎは日本以外でも食べられていて、フランスでは、赤ワインで煮込んだり、テリーヌやパテなどさまざまな料理に使うとか。また、スペインではうなぎの稚魚をオリーブオイルで揚げて食べることも。中国ではぶつ切りにして、炒め物や煮込みにするそうです。イギリスの伝統料理でウナギのゼリー寄せなんて料理もありますね。
昨今では、うなぎの代替品もいくつか出ていて「なまずの蒲焼き」や蒲鉾の加工品の「うなぎ風食品」などもあります。土用丑の日のうなぎフィーバーに便乗して、うなぎだけではなく、あたらしい食材も目にすることができると思うので、ぜひ土用丑の日を楽しんで、しっかり栄養をとって、夏の暑さを乗り切ってくださいね。