天皇皇后両陛下のダイヤモンド婚によせて
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投稿日:2019年04月17日(最終更新:2021年04月09)
両陛下がご結婚60年を迎える
先週、4月10日に両陛下がご結婚60周年のダイヤモンド婚を迎えられたことが報じられていました。
両陛下ご結婚60年 皇族方が祝われる(産経ニュース)
ご結婚後皇太子・皇太子妃として30年、天皇陛下・皇后陛下として30年を過ごされてきた重みに、改めて感じ入った次第です。
昭和34年のご成婚の際のことを、昨日のことのように思い出される方も多いのではないでしょうか。
さて、結婚60周年はダイヤモンド婚式、と言われるようですが、銀婚式(25周年)、金婚式(50周年)は聞いたことがあっても、ダイヤモンド婚という言葉を初めて聞いた方も多いのではないでしょうか?
結婚記念日の表し方
Wikipediaからの抜粋ではありますが、結婚記念日の表し方は以下のようなものがあるそうです。
* 1周年:紙婚式
* 2周年:藁婚式、綿婚式
* 3周年:革婚式、糖果婚式、草婚式
* 4周年:花と果実婚式、(絹婚式、リンネル婚式)、皮婚式(皮革婚式)、書籍婚式
* 5周年:木婚式
* 6周年:鉄婚式
* 7周年:銅婚式
* 8周年:青銅婚式、ゴム婚式、電気器具婚式
* 9周年:陶器婚式
* 10周年:アルミ婚式、錫婚式
* 11周年:鋼鉄婚式
* 12周年:絹婚式、亜麻婚式
* 13周年:レース婚式
* 14周年:象牙婚式
* 15周年:水晶婚式
* 20周年:磁器婚式、陶器婚式
* 25周年:銀婚式
* 30周年:真珠婚式
* 35周年:珊瑚婚式、翡翠婚式
* 40周年:ルビー婚式
* 45周年:サファイア婚式
* 50周年:金婚式
* 55周年:エメラルド婚式
* 60周年:ダイヤモンド婚式
* 65周年:碧玉婚式、ブルースターサファイア婚式[1]
* 70周年:プラチナ婚式
個人的には、10周年という節目が「アルミ」か「すず」というのはちょっと・・・もう少しいいものがあるのではと思ってしまったのですが、いかがでしょう?
ダイヤモンド婚は珍しい
私たちも多くの方の自分史を作らせていただきましたが、金婚式を迎えられる方はいてもダイヤモンド婚式を迎えられるご夫婦はかなり珍しいな、というのが実感としてあります。
当時の方が20代でご結婚するのが普通とはいえ、男性は20代中盤から後半。そうすると、金婚式では男性70代後半、女性70代ですが、ダイヤモンド婚は男性80代後半、女性80代となります。
男性の平均寿命が2017年で81.09歳ですから、ご夫婦そろって、特に男性もお元気で80代後半まで過ごすのはなかなか珍しい、という事ではないかと思います。
ダイヤモンド婚を何人の方が迎えられたか、というデータを探すのは難しかったので、国勢調査の情報をとって来てみました。
( 出所:国勢調査 平成27年国勢調査 人口等基本集計(男女・年齢・配偶関係,世帯の構成,住居の状態など)
65歳以上、75歳以上、85歳以上の男女別の人数と、その有配偶者数を出して、その率を出しています。つまり今も配偶者がご存命の方の割合ですね。
男女別にみると、面白いことが分かります。
まず、10年刻みで見た場合に、団塊の世代が含まれているとはいえ、85歳以上の方の人数がぐっと減っていることが分かります。85歳を超えて長生きするのはやはり簡単にいくものではないという事ですね。
特に男性はがくっと数が減っていることがよくわかります。
一方で、女性は配偶者のいる方の率が、85以上ではかなり大幅に落ち込んでいることが分かるかと思います。85歳を超えて配偶者のいる確率が、男性では65%ですが女性は14%しかありません。85歳まで生きた時に、男性は奥様がご一緒の確率は2/3くらいあるが、女性の場合はご主人と一緒の可能性は1/6くらいしかないということになりますね。
75-84歳の場合は、それでも女性でも45%の方にご主人がいらっしゃることを考えると、金婚式(結婚50周年)をご夫婦そろって迎えることに比べると、ダイヤモンド婚式になるとかなり難しくなる、と言えそうです。
・85歳を超えて生きることはそもそも大変なことである
・女性の場合は、そのときにご主人がご健在の割合は14%
・おおよそ20台半ばに結婚すると考えると、ダイヤモンド婚式を迎えられることは大変珍しいこと
と言えるのではないでしょうか。
両陛下におかれては国民からの期待や心身共に負担のある公務を全うされてのダイヤモンド婚式ですから、なおさら素晴らしいことと言えるのではないでしょうか。
そして改めて、一般国民においては、金婚式やダイヤモンド婚式を祝う機会にはぜひとも盛大に、と考える次第です。
株式会社こころみ 代表取締役社長 神山晃男